バイアグラジェネリックについて ~ジェネリックの基礎知識~
バイアグラジェネリックとは、バイアグラの後発医薬品を意味しております。(※後発医薬品とは、特許の切れた先発医薬品を、他のメーカーが同じ効能を目的として、追随して製造・販売するものをいいます。)
なお、日本国内のバイアグラでは、国際特許の期限がまだ切れていないため、バイアグラのジェネリック医薬品については、まだ国内販売されていないことになっています。
「ジェネリック(後発医薬品)」とは
ジェネリック医薬品とは、正規医薬品の後に他のメーカーによって製造・販売される、製法や有効成分が同じお薬のことをいいます。
このジェネリック医薬品は、先発医薬品と比べると開発にかかる時間が短いため、メーカーが負担するコストが安く収まります。そのため、ジェネリック医薬品は、新薬と同じ効能を持ちながら、市場価格が新薬と比べて2~7割ほど安いのが特徴です。(ジェネリック医薬品の市場価格を平均で見てみると、新薬と比べて5割程度の価格で購入することができます。)
また、新薬には国際特許というものがございます。メーカーは、新薬を開発する途中に、お薬の成分および製法に対する特許を取得します。この特許には通常20年という期限が設けられており、この期間中は、先発医薬品の権利は法律により硬く保護されます。しかし、新薬の開発には多大な労力と時間が費やされますので、市場に新薬が流通するころには、特許の権利が消滅している事が多いのが現実です。
(新薬の開発には10~15年の歳月が必要となる場合が多く、さらに国の認可を得るまでにも長い時間を要します。)
特許が消えると、新薬の製法や有効成分に対しての権利が共有のものとなり、いわゆるジェネリック医薬品(後発医薬品)の開発に参入してくるメーカーが現れます。そうしてジェネリック医薬品は、市場に流通されていきます。
※当院では2014年5月27日より東和薬品からシルデナフィルOD錠50mgVI「トーワ」を、
2014年11月17日よりキッセイ薬品工業からシルデナフィル錠50mgVIからの処方を開始しております。
「ジェネリック」ってどんな意味?
バイアグラジェネリック医薬品は、バイアグラの後発医薬品の総称をあらわします。
ジェネリック(generic)とは、本来「総括的・一般的」といった意味を持つ言葉です。この単語は、元々欧米の医療現場で、後発医薬品を処方する際に用いられていました。そのことから新薬の後発医薬品を総じて、ジェネリック医薬品と呼ぶようになりました。
※本来、日本でよく聞く「バイアグラ」という医薬品名称は、開発元のファイザーがつけた名称です。他の企業がバイアグラの後発医薬品を開発した場合、医薬品には違う名称がつけられます。なお、バイアグラの有効成分の正式名称は「シルデナフィル」と申しますが、日本では「バイアグラ」という名前で認知されております。
ジェネリックバイアグラの動向・・・
ジェネリック医薬品は、オリジナル(先発医薬品)と同じ有効成分を含んだ医薬品です。また、オリジナルの製品価格に比べて、5割程度安価に購入することができます。
※なお、効き目もオリジナルと遜色無いことが多いです。
このジェネリック医薬品はインターネットでも多く流通しています。そのため、中には個人経路で入手したバイアグラジェネリックを、医師の指示なく服用される方もいらっしゃいますが、これは大変危険な行為です。もし、その際に併用禁忌薬を知らずに服用していた場合、深刻な副作用を招く恐れがあります。最悪の場合、ご自身の命にかかわる場合も考えられますので、必ず一度、クリニックでの診察をうけてから服用してください。
なお、2014年に日本国内で発売予定の、バイアグラジェネリックの製造元メーカーの名称と医薬品名は以下をご参考ください。
- キッセイ薬品工業 ・・・シルデナフィル錠50mgVI「キッセイ」2014年11月17日より発売開始
- 株式会社陽進堂 ・・・シルデナフィル錠50mgVI「YD」←販売承認日 2014年6月23日/当院では取り扱いなし
- あすか製薬株式会社 ・・・シルデナフィル錠50mgVI「あすか」←販売承認日 2014年6月23日/当院では取り扱いなし
- テバ製薬株式会社 ・・・シルデナフィル錠50mgVI「テバ」←販売承認日 2014年8月12日/当院では取り扱いなし
- シオノケミカル株式会社・・・シルデナフィル錠50mgVI「SN」←販売承認日 2014年8月12日/当院では取り扱いなし)
(販売:アルフレッサファーマ) - 富士化学工業 ・・・シルデナフィル錠50mgVI「FCI」←販売承認日 2014年9月17日/当院では取り扱いなし
- 大興製薬株式会社 ・・・シルデナフィル錠50mgVI「DK」←販売承認日 2014年9月17日/当院では取り扱いなし
(販売:本草製薬株式会社)
※上記は一部の製品名をご紹介したもので御座います。
海外で販売されているジェネリックED治療薬
【日本でジェネリック医薬品が広まらない理由】
インド製のバイアグラジェネリックは、個人の方がインターネットを通じて購入する事が可能です。しかし、個人経由で入手する場合、劣悪なコピー商品が混ざって届く恐れが御座います。日本では幸いブランド志向が強く、ネットでの購入に不安を感じる方もたくさんいらっしゃいます。事実、劣悪品を服用した際に、副作用に見舞われた事例もございますので、入手経路が不透明な個人輸入では購入しないほうが安全です。